感想

『野球の国のアリス』(北村薫)読了。
さすがに今回は有栖川先生は出てきませんよ(笑)
野球が大好きな女の子の話。
私自身が小学校の頃サッカーをやっていて、中学ではサッカー部に入れなくてガッカリした子だったので(下手クソでしたけどね)、色々甘酸っぱかったです(笑)。
でも。ミステリというより、ミステリアスなお話かな。
時と人三部作の方が近い。
んでもって野球を扱った児童文学としては、「バッテリー」(あさのあつこ)より「二死満塁」(砂田弘)に近い。
あ、昔の児童文学ってこんなだったなぁって、ちょっと懐かしい。
本当は鏡の向こう側の世界でなくとも話を成立させる事は多分出来る。なのにどうしてそうしたのか、とか。
「はじめに」にも書いてあるけれどそういったところをかなり不親切に書いてみせていたり。そういった処がすごく北村先生らしい。
 
そして。北村先生にしては珍しく口の悪い女の子。だと思ったけど、正ちゃんがいたか。うん、ちいさい正ちゃんって感じ。
そんでもって、「アリス」って名前が出てくるからつい反応しちゃうんだと思うけど、五堂の言う事やる事がキザったらしくて、こいつは火村ジュニアかと突っ込みをいれたくなった事数回(爆)。