サクリファイス

近藤史恵さんの『サクリファイス』が、大藪賞受賞!! 
おめでとうございます。
最近……でもないか、読了っ。
なるほど、みなさんの感想にタイトルの良さを書く意味が分かりましたよ。
うん、うん。ちょっと電車の中でじんわりと泣きかけた。
話がおさまるべきところにかっちりおさまっていて、綺麗だなぁ。
伏線は結構あからさまでしたけどね。
それでもなお、主人公のある人物への捨て台詞は最高っ。
 
さて、『サクリファイス』確かに面白いんですよ。
でもね。決して、近藤さんが化けた、というわけじゃない。
いつだって近藤さんはこのくらいのレベルのものは書いていますよね?
なぜこの作品ではじめてこんなに評価されたんだろう??
歌舞伎とか整体師とか掃除人とか料理人とか、いままでも結構読者にとって未知な世界のものを書いてきているから、自転車が特別だったとも思えないのに。
 
で、ですね。今までの作品との違いって何があったかなぁ、と考えた時。
この作品に関しては腐女子萌え要素があった事を思い出したんですよ。
うん。話の冒頭から萌え要素が転がっていたものだから、えらく驚いたんです。
誰と誰かはナイショ(#^.^#)。
 
まさかそれが原因だとは申しませんが、ね(笑)。
腐女子が好む作品とかいうと、すぐ下に見られる傾向がありますけどね。
何のかんの言って、一般受けする作品が多かったりするんですよ。
腐女子にしか理解出来ない作品、なんてのは実はそうそう多くない。
なんていうのかなぁ、そこまでキャラクターに気持ちを傾けて読む事の出来る作品だった、って事じゃないのかなぁ。

サクリファイス

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