『本からはじまる物語』

大いにうけました。「迷宮書房」。
ある作家(ミステリ作家にあらず)のある作品のパロディというべき?
いや、モチーフにしているというのかな?
文体がそっくりです。話の流れもまんまです。
分かる人には多分、1行目でアレ? って気づくと思う。
その中でアレだけ入れ替えて、これで最後にどう転がすの? と思ったら。
ここで終わりかよっ、みたいな(笑)。
 
うん。犬はいないしね。概況は最後まで書かないといけないという教訓でしょうか(笑)。
 
ノリは『作家小説』に近いかな。
作家は出てこないけど。あ、でもある意味作家でもあるのか?
ミステリじゃないけれど、ちょっとお薦めです。
  
あ、あと恩田陸さんの「飛び出す 絵本」も面白かった。
「おしいれのぼうけん」とか、子供の頃好きだったんだよねぇ。
ねずみばあさんが怖くてさぁ。
おしいれ好きは直らなかったけど(笑)。
  
  
この本、新宿の紀伊国屋で買ったんですが。
この本なかなか見つけられなくてさぁ。
店内で検索したら、ヒットするんだけど在庫があるんだかないんだかも分からない。
それどころか、どこの本棚かも明記されてないしっ!!!
 
仕方なくレジカウンターで店員さんに聞こうと思って並んだら。
よりによって、研修生バッチ付きの店員くんの順番にっ。
やっべー。これじゃぐるっと軽く本棚をなめて、ありませんって言われるのが落ちか?
と思って、聞く段階ですでに期待してなかったんですよ。
一瞬、直後に開いた店員さんの方に行こうかと躊躇したくらい(笑)。
なんか、最近どこの店でも「あんたら本好きじゃないでしょっ。メシの種くらいにしか見てないよね」なことに出くわす機会が多くて、結構店員さんに対してやさぐれてたしねぇ。
  
それがさ。も、すんごい熱心に捜してくれて。
カウンターで待っている間、両隣のお客さんが3巡、4巡、してもまだ帰ってこない。
気が付くと行列が出来て。ちょっとこっちもいたたまれなかったけど(笑)。
先輩の店員さんにおろおろ助っ人を頼みに戻ってくるようなら「もう、他あたりますよ」って断ろうと思っていたのに、ともかく戻ってきやしない(笑)。
  
それが、この本、片手にカウンターに戻ってきた時にはさ、ちょっと感動ぉ。
ありがとう、研修生くん(名前忘れた)。きっと君はいい店員さんになると思うぞっ。

本からはじまる物語

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