メフィスト
これもやっと買えましたよ。
- 作者: 講談社 文芸図書第三出版部
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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私は当りましたよーっ。
ここが切り口だよねっていう箇所が、赤くマーキングされているみたいに分かり易い作りだった気がする。
京大ミス研出身の作家の傾向とか考えちゃうしね。
北村先生はご自分のミステリの情報量が多すぎて却って考えすぎたのかなぁ。
これが35年前のまだ「新本格ミステリ」なんて名前も無かった頃に、ただのミステリ好きの学生が書いたっていうのが、やっぱり面白い。
当時のミス研で誰も当てられなかったっていうのと、今編集者の5割が当てたっていうのも。
なんていうか、今の犯人当ての教科書を読んだ気分。
こういった作品が、今の本格ミステリの礎のひとつになっているんだろうなぁ。
そして。今はもう、その謎解きのパターンが確立されてしまっている。
この記述の仕方はあやしい、っていう見つけた方を読者は心得てしまった。
ってことはこれからはそれを逆手にとる作品じゃないと読者は騙せなくなってきているって事なのかな。
有栖川有栖先生はこの手の手法は使わないから、これからもスタンスは変わらないって言われていましたけどね。
うん。私もその作風が気に入っているので、全然OKです(笑)。