キャバレー月世界殺人事件

キャバレー月世界殺人事件の13時からの部に行って来ました。
  
まずは案内人の口上。
人形みたいに可愛らしい様相なのに、発する声は張りがあってドスが聞いててギャップ萌え?(笑)
ただ。「SI」の音が全て「SU」に聞こえるので、聞き取りにちょっと難有り。
場合によっては一度脳内変換しないと理解出来ず。
 
5ヶ月前の銀行強盗により70万円が盗まれたが犯人は銃で撃たれ死亡。70万円は紛失。
銀行隣りのキャバレーにもしかしたらその70万円が今直隠されているのかもしれず。
常に私服警官がキャバレーを張っている。そこから物語が開始。
 
……だったと思う。
結局細かい過去設定がきちんと理解出来ないまま、物語が始まっちゃったので。
 
正直、案内人さんがメイン登場人物役じゃなくて良かった。
物語中でこれやられたら、謎解き処じゃなかったよ。
 
ということで物語開始。
小劇団の芝居って久しぶりだぁ。
これってプロデュース公演じゃないんだよねぇ?
みんなすごい怪しい様相なのは、演技や化粧や衣装からくるものなんだよねぇ。
 
いや、見た目が怖いとか(まあ確かにそういう人もいたけど)そういうわけではなく。
何だかみんな横溝世界ちっくなキャラクターといった趣きがあって世界感が心地よかったです。
  
銀行の支配人もそれっぽい容姿で、片目の用心棒もその面相だけでを理由に犯人と書かれてしまった悪人面で。
シャンソン歌手はそれっぽく、マダムも泣きボクロが雰囲気あって、オーナーもやばい人っぽい。
双子のダンサーの異形っぷりも良かったなぁ。片方はでかくて片方は丸くて(笑)。
とても双子には見えない大の大人2人が、互いを「ちゃん」付けで呼び合っている様は気色悪くて面白い。
  
タップダンスは……でしたけどね(笑)。
音はしっかり出ているようだから頑張って練習したんだろうなぁと思うんだけど。
音楽とのズレが致命的。
不協和音をひたすら聞かされると思いねぇ。もう聞いててもどかしくて、気持ち悪くて。音楽無しにすればまだゴマカシも効くだろうに。
アレはちょっとした拷問。はっ!
もしや下手くそなタップダンサーっていう愉快な設定だったのかしら?(爆)
 
ということで。強盗事件で記憶喪失になった行員がキャバレーを訪れた夜。
突然の停電の最中「猫の目が〜」と叫びながら銃で心臓を撃たれて死亡。
さらに、マダムは縊り殺され、易者の死因は……あれ? なんだたっけ?
そんな中。
双子の素人探偵があれやこれやと捜査の邪魔を刑事に怒られつつあたりを嗅ぎまわり。
さてついに犯人に目星を付けたぞっ、って処で客席も犯人当て開始。
15分間で回答を書いて提出しなければいけません。
 
結果は……外しましたよ。
推理の根底部分は合っていたんですけどねぇ。最初の殺人が誰だったかとか。
マダムが驚いた、という下りに騙された。なら・・・・・・って思っちゃったんだよなぁ。
安楽椅子探偵に毒され過ぎたかしらん。
 
ということ。原作は「双生児は踊る」でした。今はほとんど手に入らないそうです。
TomePage 横溝正史小説リストによると雑誌掲載のみで、『ペルシャ猫を抱く女』収録時には金田一もの(「暗闇の中の猫」)に改作された模様。
同じ双子が登場する「双生児は囁く」は何年か前に、横溝正史フェアで角川から文庫がどかんっと大路さんの表紙で出された時に収録されているので、どんなキャラクターかは知る事が出来るかも。
  
あ、鼎談まで行かなかった。
そちらはまた後日に。